最新の情報を公式サイト等でご確認の上、お出かけください。
豊田市の市街地を一望できる城址に建つ美術館。ここは「七州城」と呼ばれた旧挙母藩の城があった所です。美術館自体がまるで作品のような洗練された雰囲気をもっていて、屋外にも作品を展示してアート空間を演出。白を基調とした明るい館内は、洗練された心地よい空間が広がり、ゆったりとした気持ちで過ごすことができます。 収蔵品は、近代から現代まで、国内外を問わず幅広く集められています。従来の美術館イメージにとらわれることなく、斬新な企画展も多数開催される点も特長のひとつ。作品にあわせた空間づくりのできる展示室もあり、作品の魅力を最大限に引き出せる美術館となっています。 また、隣接して「高橋節郎館」があり、漆工芸作家・高橋節郎の作品を紹介しています。漆のパネルや屏風、書、版画などを展示。漆装飾されたピアノやハープ、クラリネットといった楽器は一見の価値があります。
屋外には大きな池のある庭園が整備されており、水と緑の空間は、市民の憩いの場となっています。
__展覧会情報__
企画展「玉山拓郎:FLOOR」
2025年1月18日(土)~5月18日(日)
玉山拓郎は絵画制作を出発点としながら、早くから立体的な造形や光、映像、音を組み合わせたインスタレーションを展開してきた、現在最も注目を集める作家の一人です。日常的に用いられる机や電球が大地や星々のようにも見えるなど、玉山の作品は内なる場(In-terior)と外界(ex-terior)の関係へと想像をひろげつつ、大小のスケールの振れ幅に両者の境界を問うてきました。とはいえ同時に、玉山の作品は明確な境界線を引くのではなく、異なるものが流通し、また衝突する不可分で動的な領域=界面として現れます。
今回の展覧会で展示されるのは基本的にはただ一つのインスタレーションのみ。豊田市美術館の特徴的な展示空間に、建築とも、構造物とも、あるいは立体作品や彫刻ともつかない巨大な物体を貫入させます。日の光の移ろいによって刻々と変化する展示室に、ひとつのインスタレーションがさまざまなかたちであらわれる。日常的なさまざまなスケール=基準がいったん保留され、ずらされる、この未知なる領域(territory)において、わたしたちは空間と時間のなかでなにかを体験することそのものをあらためて見つめ直すことになるでしょう。
[観覧料]
一般1,200円(1,000円)/高校・大学生1,000円(900円)/中学生以下無料
※ ( )内は20名以上の団体料金及び前売り券料金
※ 前売券の詳細及び観覧料の減免対象者及び割引等については当館ウェブサイトをご確認ください
髙橋節郎館リニューアルオープン記念 髙橋節郎展-我逢人 われ人に逢うなり-
2025年1月18日(土)~5月18日(日)
漆芸家・髙橋節郎(たかはし せつろう、1914-2007年)の芸術を紹介する豊田市美術館髙橋節郎館は、1995年11月11日に開館しました。この度2024年1月から約1年かけて改修工事を行い、開館30年の節目の年である2025年1月にリニューアルオープンします。
装いも新たとなる髙橋節郎館の最初の展覧会では、髙橋節郎の「人」と「作品」をあらためて紹介するとともに、彼の芸術性に影響を与えた人々にも焦点を当てます。
父・太一と親交があり、節郎の東京美術学校進学を後押しした日本画家・結城素明。恩師である松田権六や山崎覚太郎。アトリエを訪問し親交を深めた洋画家の藤田嗣治や熊谷守一、古賀春江からは芸術家としての姿勢を学びました。また若いころに斎藤義重や吉原治良の前衛絵画に衝撃を受けたエピソードは、彼のあくなき探求心を物語っています。
「我逢人(われひとにあうなり)」は、曹洞宗の開祖道元の言葉から、出会いから新たなものが生まれることの尊さを説いた禅語です。本展では、人との出会いや縁を大切に育み、美術と工芸の枠を越えて自らの芸術の糧とした髙橋節郎という芸術家をこの言葉で言い表し、作品約50点に書簡や資料を交えて展観します。
[観覧料]
一般500円(450円)/高校・大学生300円(200円)/中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
【観覧料の減免について】(要証明)
・障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)
・豊田市内在住又は在学の高校生の方
・豊田市内在住の18歳以下の方(満18歳から最初の3月31日まで)
・豊田市内在住の満70歳以上の方
その他、観覧料の減免対象者及び割引等については、公式サイトを確認ください
展覧会「生誕一二〇年 人間国宝 黒田辰秋-木と漆と螺鈿の旅-」
2025年3月15日(土)~5月18日(日)
戦前から戦後にかけて活躍した、木漆工芸家・黒田辰秋(1904-1982)の生誕120年の記念展。
特定の師をもたず国内外の古典研究を通じて漆芸の道を求めた黒田は、造形力と多様な技法に長じていたことで知られます。河井寬次郎を通じて知己を得た柳宗悦の薫陶を受け、上賀茂民藝協團に参加し民藝運動の一翼を担った経験をはじめ、川端康成、志賀直哉、白洲正子、武者小路実篤など恵まれた交友関係も黒田の創作活動を充実させました。また伝統的な漆芸の分業制度に疑問を持ち、素材の選定から木工による支持体の制作までを担う一貫制作を選択したことが、大胆で力強い独特の作風をもたらしたといえます。高い技量と造形力により独自の足跡を工芸史に残した黒田は、1970年に木工芸の分野で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定さました。
本展では艶やかな塗り、曲線や捻りが生み出す大胆な造形の拭漆、耀貝(メキシコ鮑)により新たな境地を開いた螺鈿などによる初期から晩年までの黒田の代表作に加え、図面や資料も併せて展観。家具等の大作から掌で愛でる逸品まで、多彩な作品を通じて黒田辰秋の作品世界の真髄にせまります。
[観覧料]一般1,200円(1,000円)/
高校・大学生1,000円(800円)/中学生以下無料
※ ( )内は20名以上の団体料金及び前売り券料金
※ 前売券の詳細及び観覧料の減免対象者及び割引等については公式サイトをご確認ください
関連イベント
記念講演会「黒田辰秋―木と漆の芸術-」
【日時】4月6日(日) 14:00~
【講師】諸山正則
(工芸史家。元東京国立近代美術館主任研究員)
記念レクチャー
【日時】4月26日(土) 14:00~
【講師】大長智広(京都国立近代美術館主任研究員)
学芸員によるギャラリートーク
【日時】3月30日(日)、4月19日(土)、5月11日(日) 各日14:00~
詳細は公式サイト、SNS等でお知らせいたします。
- 所在地
- 〒471-0034
豊田市小坂本町8-5-1 - 料金
- 常設展:一般300円[250円] 高校・大学生200円[150円]
[ ]内は20名以上の団体料金
小・中学生 無料。企画展は都度定めます
障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)、豊田市内在住又は在学の高校生及び豊田市内在住の75歳以上は無料[要証明]、その他、観覧料の減免対象者及び割引等については豊田市美術館ホームページをご確認いただくか、美術館へお問い合わせください。
※ 料金は変更になる可能性がございますので公式サイト等でご確認ください - 営業時間
- 10:00~17:30
(入館は17:00まで) - 電話番号
- 0565-34-6610
- 駐車場
- 無料 250台(普通車243台、大型バス7台)
- トイレ
- 有
- 定休日
- 月曜(祝日は除く)、設備・保守点検・展示替え等の期間、年末年始
- 関連リンク
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豊田市美術館公式サイト
豊田市美術館公式Twitter(@toyotashibi)
【レストラン七州】
美術館の大池や市街地を一望できる絶景スポットで、ティータイムやランチを楽しめます。春には桜、初夏にはカキツバタの風景も加わります。観覧券がなくても利用できます。
【ミュージアムショップ】
美術館の楽しみのひとつが、ミュージアムショップでのお買い物。斬新なデザインのグッズに出会えたり、探していた本を見つけたり。オリジナルグッズも充実しています。
【茶室「童子苑」】
数寄屋造りの茶室と、風流な日本庭園の落ち着いた空間が広がっています。テーブルと椅子でお茶をいただく「立礼席」で気軽に楽しめる茶室です(お菓子付き一服350円)。
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◎名鉄豊田線/三河線「豊田市」駅下車。徒歩約15分
◎名鉄三河線「上挙母」駅下車。徒歩約20分
◎愛知環状鉄道「新豊田」駅下車。徒歩約15分 -
◎東名高速道路「豊田IC」より約15分
◎東海環状自動車道「豊田松平IC」より約15分
◎伊勢湾岸自動車道「豊田東IC」より約20分