最新の情報を公式サイト等でご確認の上、お出かけください。
トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎(1894-1952)が、1933年に名古屋の郊外に別邸として建てたものである。3階建てのこの建物は、鈴木禎次(1870-1941)の設計によるもので、西洋と日本の建築様式が融合している。半地下の1階部分は漆喰で覆われ、カタルーニャの建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の作品を思わせるが、2階の外観は当時の伝統的な日本家屋に似ており、3階部分はドイツ風のハーフティンバー様式になっている。内部は、2階がハードウッドフロアの洋風キッチン、リビング、ダイニングで、3階が畳敷きの和室となっている。建物は年に一度、10月にのみ一般公開されている。
大きな温室が特徴的で、豊田氏が花を好んだことがうかがえる。建てられた当初は、周囲にいくつかの温室があったため、「南山農園」と呼ばれていた。
初期のトヨタ車の会議をこの家で行っていた豊田は、1936年に東京に移るまでは別荘として使用し、その後、息子が結婚して入居した。第二次世界大戦後、アメリカ軍は名古屋周辺の住宅を将校の宿舎として徴発した。しかし、米軍は畳などの日本的な要素を排除した洋風建築を好み、豊田家では2階のフローリングを畳で保護していたため、徴発を免れた。
この家は1999年に修復され、トヨタ鞍ヶ池記念館の横に移設された。その周りには、様々な種類の花が咲き、それぞれに意味がある。例えば、2011年に植えられた桜の木は、相次いだ車のリコールからのトヨタの再出発を象徴している。
- 所在地
- 〒471-0001
豊田市池田町南250 - 営業時間
- 9:30~17:00
- 電話番号
- 0565-88-8811
- 駐車場
- 無料・乗用車(22台) 大型バス(6台)
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は翌日休館)/年末年始等
- 開催時期
- 外観のみ見学可
-
名鉄三河線/豊田線「豊田市」駅より、名鉄バス矢並線に乗換え、「鞍ケ池公園前」バス停下車。徒歩すぐ
-
東海環状自動車道「豊田勘八IC」より約5分